• Author㈱自動車保険ジャーナル

自保ジャーナル No.2166

1.脳脊髄液漏出症に罹患し現在も症状固定に至っていないと主張する36歳女子はMRI検査の結果も医原性の可能性が高く、ブラッドパッチによる症状の改善は認められないと否認し事故後約6ヶ月で症状固定と認定した 2.自賠責12級6号左肩関節機能障害の他に10級10号右肩関節機能障害を残したとする82歳男子の腱板断裂は本件事故によって拡大悪化し可動域制限等の症状を生じさせたと認め併合9級後遺障害を認定し3割の素因減額を適用した 3.自賠責12級13号頸部痛等を残す49歳男子飲食店開店準備中の後遺障害逸失利益をセンサス男性同学歴同年齢平均の5割を基礎収入に10年間14%の労働能力喪失で認定し、うつ病発症は本人の気質的要因から25%の素因減額を適用した 4.渋滞停車中に被告乗用車に追突され自賠責併合14級頸部痛等及び腰痛を残す50歳男子原告の14級9号頸部痛等を認め、14級9号腰痛の残存を否認し、複数回の事故による受傷等の影響から25%の既往症減額を適用した 5.貨物車で信号待ち停止中に左後方から発進してきた被告乗用車に衝突された男子原告には原告車の損傷の程度は軽微ではあるが衝突により人体等にも振動による力が作用したと本件事故による外傷性頸部症候群の受傷を認めた 6.乗用車で仮眠中にクリープ現象で後退してきた被告乗車に接触された30歳男子原告の頸椎捻挫の受傷を認め、14級9号頸部痛主張の後遺障害の残存は否認し、事故後約3ヶ月で症状固定と認定した 7.50歳代女子主張の13級頭部外傷及び視力調整力低下等は客観的で的確な証拠が提出されない等から後遺障害の残存を否認し治療期間を事故後約2ヶ月と認定した 8.歩行中に自転車に衝突された40歳代男子主張の7級4号中心性頸髄損傷等はC医師の診察経過や各種検査結果等ないしC意見の信憑性に疑問がある等から本件事故に起因する頸髄損傷を否認し後遺障害の残存も否認した 9.信号交差点を自転車で横断中に対向左折乗用車に衝突され自賠責併合14級頸部痛及び腰部痛等を残す40歳代男子原告への衝突は低速の軽微接触で原告自身にはぶつかっていない等から本件事故による傷害の他、後遺障害の残存も否認した 10.31歳男子主張の12級13号右肩関節痛は右肩に腱板断裂を生じる衝撃が加わったとは認め難く画像所見も認められない等から右肩腱板断裂を否認して本件事故による後遺障害の残存も否認した 11.停車中に被告乗用車に追突された46歳女子原告主張の左肩関節拘縮による12級13号左肩痛等は衝撃は軽微なものでギプスによる固定が窺われない等から本件事故と左肩関節拘縮との因果関係を否認し後遺障害の残存も否認した 12.乗用車を運転中にX所有の車庫に衝突して車庫や車庫内の自動車を損壊させた男子被告は脳梗塞を発症し本件事故当時は責任能力を欠く状態であったと認め、被告の過失を否認して請求を棄却した 13.時速50㌔㍍制限の優先道路を時速40㌔㍍超過で走行してきたY乗用車に出合頭衝突されたA貨物車は一瞬だけ一時停止したのみで適切に一時停止したとはいえないと6割の過失を認定した 14.赤信号交差点で停止車両を右側から追越し中に停止車両間を通って横断してきたY自転車との衝突を避けて非接触転倒したX自動二輪車は自転車の横断を予見できたのに漫然と進行し安全確認を怠ったと65%の過失を認定した 15.信号のない丁字路交差点を進行中に左方の突き当り路から左折進入してきた被告乗用車との衝突を避けて非接触転倒した原告原付自転車は前方左側の安全確認が不十分であったと1割の過失を認定した

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