医師として長年患者の死に立ち会ってきた著者が、今日
の人の死の有り様への懐疑を訴え、そこに集約されてい
る医療問題、倫理・社会問題、道徳観、死生観、哲学、
歴史的考察を通じて何を正すべきか、家族や親しい人の
「死」をどう受け止め、また、自分の死とどう向き合うべ
きかを問いかける。
実に正直で人間味あふれる本であり、挑発的だが、とて
も重要だ。(ガーディアン評)
本書の核心は、過度の終末期医療である。医療の中心的
役割を患者への慰めと救いに求め、それが死の床にある患
者のためになると説く。(パブリッシャーズ・ウィークリー評)