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  • AuthorFACTA編集部
  • Publisher文藝春秋
  • ISBN9784163906584
  • Publish Date2017年5月

東芝大裏面史

経済産業省は原子力発電を輸出することによって国を繁栄させる

「原発ルネッサンス」という政策を省是とした。

東芝は、その大きな政策の流れの中、米国の原子力大手、

ウェスチングハウスを三菱重工業が提示した額を遥かに上回る54億ドルで買収する。

しかし、3・11の福島原発事故で、東芝が作った3号機もメルトダウン。

それを機に原発事業は先進国のみならず、新興国でも存亡の淵に立たされる。

すでに死んでいるはずの東芝が、まだ生き長らえているのはなぜか?

そこには、日本の核燃料サイクルを維持させるための経産省の深謀があった。





プロローグ

二つのデンキヤ――本書の成り立ち



第一章 経産省にババを引かされた

東芝「第二の減損」の戦犯

東芝崩壊の鍵は、安倍政権を担う経産省の原子力マフィアが握っていた。その全貌とは。



第二章 原発ビジネスへの傾注 2008~2011年

1 西田神話の化けの皮

集中投資が裏目に出て株価は急落の一途。「選択と集中」が負のスパイラルに陥った。

2 自己資本が危ない

西田社長が退任。5000億円超の繰り延べ税金資産という厳しい財務は予断を許さず。

3 原発ビジネスが視界不良

新興勢力の台頭で原発の受注競争は劣勢に。得体の知れないベンチャー企業まで現れた。

4 USEC出資の深謀

ウラン濃縮の米大手会社との提携決断で、ロシア、アメリカとの関係性は変わったのか。

5 原発大国ニッポンは過去の幻影

海外に広がる日本の技術力への疑念。原発ビジネスの地盤沈下は既に始まっていた。

6 特許庁汚職に浮かぶ「東芝」と「二階」

特許庁のシステム入札・受注は、ウェスチングハウス買収の見返りだったという可能性。

7 原発「日の丸連合」に乗り遅れる三菱重工

ベトナムの原発建設を請け負う過程において、各社と経産省との関係性が如実に表れた。



第三章 上層部の暗闘 2012~2015年

8 ウェスチングハウス社長を解任

誇り高きモンロー主義と格闘5年。ついに首をすげ替え、福島原発事故後の逆風に抗う。

9 西田会長vs.佐々木社長が冷戦

会長を差し置き、社長が経済財政諮問会議のメンバー入り。暗闘はますます激化した。

10 晩節汚す会長の仕返し人事

経団連会長の目が消えた西田。頭の中には自社の成長のことよりも怨念しかなかった。

11「おねだり経団連」佐々木副会長の品性
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