『あふれでたのは やさしさだった』の寮美千子さん、3年ぶりの書下ろし。「今が一番幸せや」が口癖のなっちゃん。日本に生まれ、在日二世としての差別を受け入れ、必死に生きてきたなっちゃんに訪れた転機は、54歳のときに入学した夜間中学。ここで読み書きを覚え、何より社会科を学ぶことで、戦前朝鮮半島で何があり、なぜ自分が日本にいるかを知り、お父さんの心を知ることに。社会を刺しながらも、ハートフルな1冊です。