一本の樹に繁った 一枚の葉っぱ ただそれだけでよかった (「深呼吸ひとつ」)
ほんとうに書きたかったものは 「自分としては、この詩篇を書き続けていたときは、恋愛詩集を作るつもりだった。そうなったかどうかはわからない。そして、詩集のなかの「きみ」は何なのか、どんな想像をされてもかまわない」(あとがき)。 書いても書いても、書き終えることのない、透明な気持ち。きみにとどける、30通の詩。装画=辻憲