本書は、デール・カーネギーの古典的名著『道は開ける』を、教育学者の齋藤孝が自身の知見と実践技法を加えながらわかりやすく解説する「22歳からの社会人になる教室」シリーズの第二弾。カーネギーの原著『道は開ける』は、初版の刊行からおよそ70年にわたり、日本語版だけで300万人をこえる読者に読まれ、日本のみならず世界中で今なお新たな読者を増やし続けているベストセラーにしてロングセラー。人はなぜ悩むのか、なぜ苛立つのか、なぜ失望したり落ち込んだりするのか…。そして、どのように悩みやストレスに対処し、克服していったらよいのか…。人が生きていく上で誰もが直面する悩みやストレスの原因を根本から突き止め、心の持ち方や習慣を改め、心身の疲れを取り除く等の方法で具体的かつ実践的に解き明かす。古今東西の賢人、政治家、心理学者、実業家を含む多くの人々の名言やエピソードを取り上げて、人間の弱さを暖かく包み込みながら、読者に自己変革への勇気を与えてくれるのも心強い。
また本書ではシリーズ名にあるように、読者の中心層を「22歳から」としている。「悩み」のために苦しめられ、人生の、特に若い年代のエネルギーをむだに費やすことなく、なんとか一人前の社会人としてやっていける力をつけさせ、学窓から送り出したいという著者の思いによるところが大きい。もちろん、32歳でも、42歳でも、52歳でも、人間というのは、そんなに変わるものではなく、全く悩みのない人はほとんどいないだろう。本書は学生からビジネスパーソン、家庭の主婦にいたるまで、老若男女の別なく悩みの渦中にあるすべての人を心の闇から救い出し、新しい人生を切り開くための座右の書。